呉若石・鄭英吉共著「 万病に効く足裏マッサージ」台湾式足ツボマッサージの「若石館」です

  

Q&Aでなるほど納得!

     
  
Q1.なぜ左足からマッサージを始めるのですか。
A:まず右脳を活性化させるためです。大脳の機能から見ると、左脳は言語、計算、理知をつかさどっており、理性の源です。右脳は、空間、形状と音楽などの認知機能であり、感性に属します。私たちの教育というのは一貫して左脳の開発教育に力を入れ、右脳の働きは抑制されてしまっています。真に右脳を働かせてはじめて、脳細胞を活性化し、身体を健康にし、人に快感をもたらすホルモンendophin(脳内モルフィン)がより多く分泌されるのです。これらのホルモンは若さを保ち、楽しくし、さらに止痛効果もあり、そのため左足からマッサージを始めるので、たくさんのメリットを得られます。
  
Q2.しこりは尿酸結晶を指すのですか。
A:ちがいます。「尿酸結晶」は尿酸の結晶が体内の関節腔内に沈積したもので、足裏で触って分かるいろいろなしこりとは異なります。しこりは病気の過程、病気の部位の情報などを示すもので、尿酸結晶とは違います。
  
Q3.足が圧されて痛む場所というのは体に病気があるということを示すのですか。
A:そうとは限りません。もし適当な力加減(通常指で圧してマッサージする平均の力は3〜5kg)でほどこして、痛むというのはある種の警告で、この反応区に問題があるということを告げています。あるいは官能性の問題であるかもしれず、さらに同一系統の反応区のマッサージを組み合わせ、表出する各種の症状を決めます。適当に圧した感覚は痛覚とは違い、痛覚はまた「侵害覚」とも呼ばれ、正常な状況下で痛みを感じるというのは、すでに怪我をしているということを表わしますが、異常な痛覚はおそらく一種の病理反応現象であるかもしれません。ですから経験のあるマッサージ師が総合的な整体の判断をする必要があります。
  
Q4.ガン患者は足の健康法をしてもよいですか。
A:問題ありません。足の健康法の主な効果はマッサージによって発生する生物電気エネルギーによって、各病態系統の乱れた生理的信号を正して、各系統の生理的機能を正常な方向に向かわせ、効果を発揮させ、免疫力を高め、食欲を増進し、それによって、体力増強、情緒安定、睡眠、疲労回復、体質改善を行なうもので、最も大切なことは化学療法がもたらす副作用を減らし、病人の苦痛を和らげることです。
  
Q5.少しの力加減で痛む所は病気の状態が重いということを示しているのですか。
A:そうは言い切れません。指先、足の甲の第四、第五指外側は、末梢神経の分布が密になっていて、痛覚もやや敏感になっています。もしある一部が痛いとすると、それは緊急警報を発しているというだけで、必ずしも病気が重いということではありません。健康な人で、足の反応区で圧した時、皮膚表面の触覚、痛覚の受容器は、正常で軽微な疼痛反応があります。しかし病気になると、病理反応現象が起こり、痛みが特に強くなります。こういう時は、足の病理反応区でマッサージをしますと、その多くでこり、しびれ、むくみ、痛みなどの反応を示します。しかし病気が長引いていたり、病状がやや重いという場合は、病人の正気は衰えて、逆に痛みの感覚がなくなります。この他、もし異常な痛覚ー無痛感および激痛があるとすれば、これはやや重大な病理反応です。
 そのため、経験のあるマッサージ師がいろいろな面の情報を参考に、総合的な整体判断をする必要があります。関連する一部反応区は反応すべきはずが反応しないという時、体の自動調節系統がすでに壊れていることを示すもので、このような時は引き続きマッサージを行ない、それが本来の病理反応現象を示すよう回復させ、継続的に刺激して、体が自動的に調和しバランスが取れる状態までもっていきます。そのため実務的には、症状の好転は体全体で、全面的なものでなければなりません。通常、ある反応区の病理反応現象はすでに消えたにもかかわらず、他の関連病理反応区が逆にとてもはっきりとした病理反応現象があるというようなことは滅多にありません。
  
Q6.痛む反応区があってはじめて病気だといえるのですか。
A:そうとは限りません。病理反応現象は皮下で、円形、楕円形、扁桃形、紐状、米粒状、砂状、綿状、気泡状のもので、硬かったり柔らかかったりするしこりを探し出し、表皮において外的異常、色の異常、感覚異常、温度異常がある可能性があります。この他、脈拍の緩急、浮沈、呼吸の緩急と深さ浅さ、大小便の回数や色、臭い、食欲、睡眠などの状態は、いずれも疾病の情報を示すもので、痛むというのは病理反応の一種になります。
  
Q7.病人が毒素を排出する時、足はにおいを発しますか。
A:におうことがあります。ある段階で病人が体から毒素を排出する時異臭を発します。たとえば肝臓病では、羊の尿のようなにおいがあります。肺病ですと、魚の生くさいにおいがあります。腎臓の病気は、タンパク質が腐ったようなにおいがあります。しかし、すべての人の足、あるいは体から異臭がするというわけではありません。
  
Q8.妊娠または月経期間にマッサージをしてもいいですか。
A:けっこうです。妊娠している時マッサージしたければ、経験のあるマッサージ師を見つけ、子宮収縮を引き起こすような反応区を避けなければいけません。実際に、妊婦が適切なマッサージを受けると、母体の新陳代謝や栄養吸収に役立ち、胎児にも良いのです。
 多くの人は月経期間深刻な生理痛症状を呈し、むかついたり、吐き気、めまい、頭痛などの症状を伴うこともあります。この時は軽いタッチのマッサージを行なうと、子宮内膜剥離を助けることになり、生理痛をやわらげる良い方法です。しかし、子宮内膜がはく離するため、出血量が多くなり、患者が驚いたりしないようにその原因を教えるべきです。「月経血量」の異常は、脾臓ブロックのマッサージを強くします。どのような調節、組み合わせをするかは、マッサージ師の経験にもよりますが、子宮の異常出血を避けるため、控えめにするのがよく、心臓、肝臓、脾臓、腎臓の反応区を強くし、心地よいところで軽い刺激から始めるのがよいでしょう。
  
Q9.マッサージには何かタブーがありますか。
A:いくつか注意しなければならないことがあります。重症の腎臓病患者は、大量の水(尿より少し多いぐらいで良い)を飲んではなりません。流産しやすい妊婦は、子宮と尾てい骨の反応区(特に小指外側のツボ)を避けて、子宮収縮が起きないようにしなければいけません。足に傷があったり、重度の皮膚病患者は、マッサージすべきではなく、傷口感染や病状を悪化させたりしないようにします。過度の興奮や悲しみ、満腹または空腹はマッサージのタブーです。虚寒(訳者注:虚弱体質で全身の脱力感や寝汗をかく状態)の心臓病患者または重症の心臓疾患者は、強い刺激は禁物です。過労、極度の空腹、怒り、狂喜、重大な出血、極度の緊張、極めて虚弱である、あるいは重度の貧血であるといった人は、マッサージは適しません。足に重度の静脈瘤がある人は、圧力増加で血管が破裂し深刻な失血を引き起こすことのないように、慎重にマッサージする必要があります。
  
Q10.病理反応区ではっきりとしたしこりがあり、しかも敏感な痛みがあるのに、
    マッサージされる側はどこも具合が悪くないのは、なぜでしょうか。

A:自分で気づいていないこともあります。人によって日常大変忙しく、ストレスが大きいため、自分の体が伝達している情報を、しばしばおろそかにしてしまったり、時間が無かったりするため、耐えに耐えて、次第に症状を軽視し、長引くとそれが習慣になり、体が伝達する情報の通路もゆっくりと隔てられていき、日増しに鈍感になっていきます。しかしマッサージを始めさえすれば、もともと潜伏したまま完全に元通りになっていない症状は、ゆっくりと表に現われ始め、一旦好転しはじめれば、従来の不快感と健康を回復した時の快適さを感じることができるようになります。
  
Q11.どうしてマッサージをしたあとぐったり疲れ、強い眠気に
    襲われるのでしょう(あるいはひどく興奮して、眠気がない)

A:このような現象はみなマッサージ後の反応です。
(1)陽性反応:人によって、新陳代謝が強まり、体に余分なエネルギーが増え、体力の充実感を自覚して、興奮状態になり、睡眠時間が少なくなります。しかしこのタイプの人は睡眠すべき時間に、横になり瞼を閉じてゆったりくつろぐことが大切です。夜11時以降はなおさらで、これは古人の養生訓でした。
(2)陰性反応:過去薬物によって抑制されていたか、完全に回復していない部位は、マッサージによって潜伏していた既往症が激発されることがあります。病邪(訳者注:「中国医学」の言葉で、疾病を引き起こす四季の邪気)を激発すると同時に、体自身の免疫力をも高め、自身の体に対して免疫系統の病邪に対抗する能力を持たせ、そのため体はひどくだるくなり、強い眠気に襲われるので、より長い時間の休息を必要とします。
注:慢性病人、虚弱体質の病人は、軽くソフトなタッチの手法が適し、病人を鎮静させ、安定させてゆっくり休息させます。強い刺激は人体の交感神経を興奮させ、人に対し「応急状態」精神を100倍にさせ、通常の興奮剤に似た効果があるので、弱っている病人の体力では、逆に負担になってしまいます。
  
Q12.どうしてマッサージをすればするほど痛みがなくなるのですか
    (またはますます痛むのですか)。

A:正常な反応といえます。マッサージを始めたばかりの時、一回目はさほど痛くはなく、二回目、三回目になると反応が出始め、しかもますます痛くなりますが、これは長い間抑え込まれていたり、耐えていたり、または意図的に軽視していた感覚が、次第にそせいする好転現象です。四回目、五回目は疼痛感のピークで、この時、力加減は軽くし、続けてマッサージをすると、しこりはゆっくり押し出され拡散していきます。あるいは病理反応現象が次第に軽減し、消失して、気血の通りがよくなり、そこで次第に痛みを感じなくなります。実際、敏感な痛覚は、まさに病理反応現象の正常な現れなので、過度に強い刺激では、痛覚が麻痺へと変化し、逆にマッサージの効果を低くしてしまいます。
  
Q13.マッサージをやっていれば薬を飲まなくてもいいですか。
A:薬物コントロールに頼る必要のない病状であれば、服薬を止めるのが理想的です。これに反してたとえば心臓病、高血圧、糖尿病などのように、服薬を止めると病状が悪化するというような病症は、必ずマッサージしながら薬も飲まなくてはなりません。病状が改善され、健康が回復してから、薬と縁を切ります。さもないと突然薬を飲むのを止めれば、体はそれに全く適応できなくなり、病状を急速に悪化させてしまう危険があります。
  
Q14.水は飲めば飲むほどいいのでしょうか。
A:人体の重量の70%は水分です。体内の細胞の一つ一つが水分を含んではじめて正常な機能を発揮することができ、成人一人当たり毎日少なくともグラス6〜8杯の水を飲まなければなりません。水を飲む以外、ジュース、牛乳、お茶、野菜、果物にも大量の水分が含まれていますので、マッサージの後、あらゆる内臓組織の新陳代謝が強まり、血液の濃度も高まり、のどの渇きも感じるので、水分を補給して、腎臓が新陳代謝で生じた毒素を排出するのを助けなければいけません。しかし飲みたいと感じた時随時補給すればよく、故意にお腹一杯飲む必要はありません。無理に飲むとむかついたり、吐き気を催したりして、逆によくありません。水を飲むというのは習慣なので、マッサージの前や後に無理に多量の水を飲む必要はなく、それぞれ個人が日常休んでいる時実際に必要な量にします。一度に大量の水を飲むと腎臓負担を招くため、特に虚寒体質の患者は留意する必要があります。
  
Q15.マッサージした後、けいれんや足の疲れを起こすような人が
    いるのはなぜですか。

A:筋肉を司る脾臓、筋を司る肝臓で、脾臓の働きが悪くなったり血中カルシウムが不足(副甲状腺機能に異常がある)になったり、また肝臓の血液保持機能がうまくいかない時があるからです。またマッサージの時間が長すぎて、腱を長く引っ張りすぎ、血液循環が悪くなり、筋肉疲労を来たして、けいれんや疲れという現象も起きます。
  
Q16.マッサージをした後痛みを感じるところがありますが、
    二日目も続けてマッサージをしてよいでしょうか。

A:痛いところがあるのは病理反応現象があるということで、毎日連続してマッサージすれば、たちまち体質が改善され、病理反応現象−疼痛消失となり、本来の機能と体の自動調節機能が回復し、健康という目的に達することができます。マッサージの後、足のある部分が刺激を与えていないのに痛みを感ずるという場合、足はすでに傷によって炎症を起こしているので、これは病理反応とは異なるため、さらに刺激を加えるのは避けるべきです。
  
Q17.自分で自分の足をマッサージできるでしょうか。
A:できます。自分でマッサージしても同じように効果があります。ただし病気の時には反応区は大変敏感で、痛みがありますので、自分でするのは無理になります。このような時は他の人にやってもらう必要があります。
  
Q18.マッサージ棒と手を使うのとではどのような違いがありますか。
    どちらの方が効果がよいですか。

A:マッサージ棒であれ手であれ、その手法、力の入れ加減が当を得ていれば、いずれも同じような効果に達することができます。マッサージ棒を使うと簡単で、それほど力も要らず、より深くマッサージをすることができます。特に足の皮が厚いような人、あるいは骨の継ぎ目の反応区を長い間手でマッサージし続けると指の関節を変形させたり、視力に影響したりしますので、よく注意して予防すべきでしょう。
  
Q19.老人性痴呆症は予防できますか。
A:足部マッサージは脳の血液循環を促進し、酸素養分の供給量も増やすことができるので、脳細胞の萎縮や記憶力の衰退を防ぎ、臨床において良好な治療効果を見ています。
  
Q20.どういった年齢層の人に足のマッサージが適していますか。
A:生まれたばかりの赤ん坊からお年寄りまで、誰でも足部マッサージをしてよく、またそれぞれの年齢層の人はみなマッサージをするべきであるとさえ言えます。なぜなら私たちが現在暮らしている環境は、決して理想的な生活環境であるとは言えず、生活の中で様々なストレス、汚染など悪い要素に満ちていますから。「何歳の人がマッサージを受ければいいか」というのは、「いつマッサージをすべきか」と言い換えられます。まさにいつ洗濯したらよいかというのと一緒で、服が汚れたら洗わなくてはなりません。私たちの体も同じです。必要とあればすぐにも足部マッサージをすべきです。というのも毎日いろいろな有形、無形の汚染を受けているからで、そのためそれぞれの人が毎日マッサージをすべきであり、自分自身の体をしっかりと思いやり、具合が悪いと感じてから助けを求めることのないようにしなくてはいけません。
 赤ん坊が足部マッサージをすれば体質改善、抵抗力増強、発育促進につながり、学齢児童や少年が足部マッサージをすれば勉強に役立ち、発育を助けます。青年が足部マッサージをすれば抵抗力増強に役立ち、疲労回復にもなり、それによって社会進出からくるストレスにも対応できます時に次の世代のために健康な母体を準備して、小さな生命に受け継がせるため準備することになります。中年は第二の生理的大変化(更年期)に入る準備をします。そのため中年で足部マッサージをすればより快適な更年期の到来を迎えることができ、更年期特有の様々な症状を招かずに済みます。更年期を平穏で快適に過ごせれば、老人としてより質の高い生活をすることができます。中年という時期にはまた、身体の各器官組織も老化し始めるので、次から次へと多くの症状が出て来るかもしれません。足部マッサージを受ければ、おそらく家庭の負担になることはないでしょう。老人が足部マッサージをすれば、老化もスローダウンし、老人性痴呆症を回避することができ、老人は家庭の宝となり、二度と家族の厄介者にはならないでしょう。
  
(呉神父足部健康法 呉神父、鄭英吉著)
  
 
 
--足つぼマッサージ(足ツボマッサージ)、足裏マッサージ、台湾式足ツボマッサージ、若石健康法、豊田本部【若石館】--


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